いよいよ3月2日から開校!!

九九の徹底

新3年生の九九の定着度をチェックしたり、子どもから学校での指導法を聞いていると実にいろいろです。

順唱(二一が2、二二が4、…)を決めた時間内に言えるようにするだけでなく、逆唱(九九81、九八72、…)に合格するまで、とこだわりを持って指導をされている教室があるかと思えば、相談に来たお母さんに、「九九ができないのも個性ですよ」と笑って言い放つ先生までさまざまです。

九九の指導法については、昔から多くの先行研究や論文もあるため、私もそれなりに勉強をしてきました。その中でよく取り上げられる『九九指導の定石』(石田一三著)という本を手に入れようと調べるとAmazonでは4万円弱(!)と強気の値付け。さすがにそれは無理。愛教大、兵教大、福島大、宮崎大などに混じって唯一足を運べそうな奈教大の図書館へ行ってきました。

練習問題を巻末に多く収録しているため、著述部分は少ない薄い本ですが、共感できる大切なポイントもいろいろ書いてありました。本の内容は集団指導の観点から書かれていますが、家庭での指導にも役立つ部分もあるので、ふたつほど記しておきます。

・九九は順序なく覚える

「七四28」は九九の「呼び声」といいますが、呼び声を覚えるのが目的ではない。それは一つの手段に過ぎない。大切なのは、7と4を見て28を想起できること。

・間違った九九を口に出さない

間違った九九を口に出すと、その音声も含めて脳がそれ記憶してしまう。3秒待って思い出さなければ、すぐに正しい答えを教える。正しい答えを言うまで待っているのは、「大失敗」「悲劇」。

「大失敗」「悲劇」があちこちの教室でなされていることを想像すると、ちょっと恐ろしいですね。

◯秒以内で七の段や八の段を早口言葉のように暗唱することは、口の動きがまだまだ十分でない子どもにとってはややポイントのずれた指導になります(ダメなわけではありません)。

著者はカードの活用を勧めています。表に8×5、裏に40と書いてめくるカードです。

「正解」を探してしまう時代ですが、ゴールさえ見誤らなければ、過程は全部正解です。まだ3年生の授業が本格的にはじまるまでに九九の徹底を目指しましょう。

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この記事を書いた人

前田 陽孝のアバター 前田 陽孝 ひとけた塾 代表

大学卒業後から長く中学受験に携わる。幼児教育の講師資格も持ち、2歳のとき指導した生徒を10年ぶりに再度中学受験生として指導した経験がある。
大手進学塾勤務時代は、算数科主任、校長、最難関コース責任者などを歴任し、担当した生徒の合格校は、灘、東大寺学園、西大和学園、大阪星光学院、神戸女学院、四天王寺、洛星など多数。近年は保護者向けの中学入試情報の発信役を一手に引き受けていた中学受験のエキスパート。